水中ではメダカやドジョウ、カエルもにぎやか。
ホウネンエビという、最近は珍しくなった生き物も泳いでいます。
空からは鳥が、草を分けて蛇も。
皆が思い思いに暮らして、フンをして、やがて生命を自然に捧げ、それを微生物がつないで土を豊かにしてくれる。
彼らに負けじと、僕も自分の田んぼから生まれた稲ワラやもみ殻、ヌカ、刈り取った草を、この土地の気候風土に合わせた最適なタイミングで贈って土の栄養を育む。
農薬も、化学肥料も、そして外部から持ち込む有機肥料も使わない米作り。
田んぼそれぞれの地力(個性)を活かす米作り。
そして自然なおいしさを育むお米作り。
その仕上げは、食卓の皆さん。
食べてもらって、自然の生態系が完結します。
この米作りなら、生態系や生物多様性を守り、いわゆるエコにも通じる。
ちょっと大げさに言えば、日本の農業のあり方にも、ひとつの道筋を示すことができる。
それが僕の米作りです。
でも、多くの人たちに共感してもらい、食べていただかなければ、このシナリオは成り立ちません。
農家だけでは、メダカ一匹、守ることができないのです。