自然なおいしさが楽しめる。

今までお客様に言われた言葉で一番うれしかったのは「魂に訴えるおいしさを感じる」。
また、別の人からは「単純に味だけの比較なら、もっとおいしいお米があるかもしれない。
でも、このお米は、なぜかまた食べたくなる」。
ふたつの言葉を解釈すると、やはり人間の本能に訴える自然なおいしさ、ということになるでしょうか。
また、炊きたての時は、大抵のお米がそこそこおいしい。
お米の本当の実力は冷めた時に出るように思うのです。その点では、うちのお米は冷めてもおいしいと、これは自信をもって言えます。

僕は「うちのお米こそおいしい」なんて、言ったことがありません。
味は好みですし、全国の素晴らし先輩たちが有機肥料を使って育てたお米は、確かにおいしいと思うからです。
でも、お米のコンテストなどに参加すると、化学的な「味度」の測定でも、それほどの差はありません。
まして官能テストで違いを判断するのは審査員でも難しいとのこと。
結局は自然なおいしさや、米の個性を楽しんでいただけるかどうか、ということだと思います。

地力(個性)が楽しめる。

化学肥料はもちろん、外部からの有機肥料も使わず、ブレンドもせず、地元の土壌と水、生態系、そして自分の田んぼで穫れた稲ワラやもみ殻などを肥料にする僕の米作りは、この地域の地力が楽しめるお米と言えます。
さらに同じ地域でも田んぼの土壌や太陽光、風の当たり方によって、味にも個性があります。
一定の味ではなく、そうした自然の個性を楽しめるのが、僕のお米の魅力です。

より安心に。

農薬や化学肥料、有機肥料が危険だとは思いません。
でも、自然の生態系を活かす米作りは、より安心感が高く、アレルギー対策にも通じると考えます。
農薬や外部の肥料を使ったものを食べても安全だと思いますが、それはここ数十年の結論。
何十年先や次世代の人間や環境に対して、どんな影響を及ぼすかは誰にも分かりません。
しかし自然な農法は、千年二千年の歳月が安心を実証してきたと言えるのです。

環境保全に直結する。

自然農法ですから、生態系を、生物多様性を守りやすい米作りと言うことができます。
土壌や水を化学的に不自然に変化させることもありません。
これは、とても重要な要素だと考えています。
僕だけが行っても地球環境を守ることはできませんが、皆さんから共感をいただき、この農法の輪が広がれば、やがて大きな力になると考えています。

ちょっと大げさですが、
日本農業の新視点にできれば

僕の農法は、手間はかかりますが、農薬や肥料の費用がいらず、また苗は少なめで済むため(密集させないため)、コストを抑えることができます。
そして環境にも優しい。
いま、農業のあり方が色々と問われていますが、農業育成のひとつの指標になれればと、志しは大きくもっています。

PAGE TOP